ズボンやスカートを買ったときに、
「丈が少し長いけれど、家にミシンがない」
「手縫いでもきれいに裾上げできるの?」
「まつり縫いって聞いたことはあるけれど、やり方がよくわからない」
と迷ったことはありませんか?
裾上げというとミシンを使うイメージがありますが、針と糸があれば、手縫いでも仕上げることができます。
そんなときに覚えておくと便利なのが「まつり縫い」です。
まつり縫いは、表側に縫い目が目立ちにくいように縫っていく方法なので、ズボンやスカート、ワンピースなどの裾上げにも使いやすい縫い方です。
難しそうに見えるかもしれませんが、ポイントは、
・表側の布をほんの少しだけすくう
・糸を強く引っ張りすぎない
・数針ごとに表側を確認する
という3つです。
この記事では、まつり縫いが初めての方にもわかりやすいように、必要な道具から裾上げの手順、きれいに仕上げるコツまで順番に解説します。
まつり縫いとは?初心者にもわかる手縫いの基本

まずは、まつり縫いがどのような縫い方なのかを簡単に確認しておきましょう。
名前だけ聞くと少し難しそうですが、仕組みがわかればそれほど複雑ではありません。
表側の縫い目が目立ちにくいのが特徴
まつり縫いは、裾の折り返した部分と服の本体側を少しずつ縫い合わせていく方法です。
服の表側の布をたくさんすくうのではなく、ごく少しだけ針を通すのがポイントです。
そのため、表側から見ると糸が目立ちにくく、すっきりとした仕上がりになります。
「手縫いだと縫い目が目立ちそう」と心配になる方もいるかもしれませんが、少しずつ布をすくえば、表側の印象を大きく変えずに裾上げできます。
ズボン・スカート・ワンピースなどの裾上げに使える
まつり縫いは、さまざまな衣類の裾上げに使えます。
たとえば、
・ズボン
・スカート
・ワンピース
・袖口
などです。
特に、表側に縫い目をできるだけ出したくないときに使いやすい方法です。
「少し丈を短くしたい」というときにも覚えておくと便利ですよ。
まつり縫いはどんなときに使う?
まつり縫いは、裾を折り返して固定したいときに向いています。
たとえば、
「買ったスカートが少し長かった」
「ズボンの丈を自分で調整したい」
「ミシンを出さずに手縫いで仕上げたい」
というときに使いやすい方法です。
大がかりな道具が必要ないので、少しだけ裾を直したいときにも取り入れやすいでしょう。
かがり縫いとの違いは?
まつり縫いとかがり縫いは、見た目が少し似ていますが、使う目的が異なります。
まつり縫いは、折り返した裾などを服の本体側へ縫い付けるときに使います。
一方、かがり縫いは、布端を包むように糸を渡して縫っていく方法です。
裾上げをするときに「折り返した部分を固定したい」という場合は、まずまつり縫いを覚えておくとわかりやすいでしょう。
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まつり縫いに必要な道具と裾上げ前の準備

まつり縫いを始める前に、必要な道具と準備を確認しておきましょう。
最初にきちんと準備しておくと、途中で裾がずれにくくなり、作業もしやすくなります。
針・糸・まち針など用意しておきたい道具
基本的に用意しておきたいのは、次のようなものです。
・縫い針
・縫い糸
・まち針
・糸切りばさみ
・定規やメジャー
まち針があると、折り返した裾を固定したまま縫いやすくなります。
裾の幅をそろえたい場合は、定規やメジャーもあると便利です。
特別な道具をたくさんそろえる必要はありません。
縫い糸は布に近い色を選ぶ
糸の色は、できるだけ服の生地に近い色を選ぶと仕上がりが自然です。
まったく同じ色がない場合でも、遠くから見たときになじみやすい色を選べば問題ありません。
特に薄い色の服の場合は、糸の色が違うと表側から見えたときに目立ちやすくなるので、似た色を選ぶのがおすすめです。
針は布の厚さに合わせて選ぶ
針は、縫う生地に合わせて選びましょう。
薄い生地には細めの針、厚みのある生地には少ししっかりした針を使うと縫いやすくなります。
普段使っている手縫い針でも縫えますが、布に針を通しにくいと感じたときは、別の太さを試してみると作業しやすくなることがあります。
裾の長さは実際に履いて決める
裾上げをするときは、できれば実際に服を着た状態で長さを確認しておきましょう。
平らな場所に置いて丈を測るだけでは、着たときの印象が少し変わることがあります。
「このくらいの長さにしたい」と決めたら、その位置をまち針などで目印にしておくとわかりやすいです。
折り代の幅をそろえて仮止めする
裾の長さが決まったら、内側へ折り返して仮止めします。
このとき、折り代の幅がバラバラになると裾のラインもそろいにくくなります。
定規などを使って、何か所か幅を確認しながら折っていくときれいです。
まち針は、一か所だけではなく、少し間隔をあけながら数か所留めておきましょう。
布端の状態を確認しておく
裾を折ったときは、内側の布端も確認しておきます。
もともとの裾をそのまま折り返して使える場合もあれば、以前の縫い目をほどいて丈を調整する場合もあります。
服によって裾の作りが違うため、最初に内側を確認してから進めると作業しやすくなります。
目立たない部分で試し縫いしておく
初めてまつり縫いをする場合は、いきなり長い距離を縫わず、数針だけ試してみるのがおすすめです。
数針縫ったら表側から確認し、
「糸が目立っていないかな?」
「布が引っ張られていないかな?」
と見てみましょう。
問題がなければ、その感覚のまま縫い進めていけばOKです。
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【初心者向け】まつり縫いで裾上げするやり方

それでは、実際にまつり縫いで裾上げする手順を見ていきましょう。
最初から一気に縫おうとせず、少しずつ進めるのがきれいに仕上げるコツです。
① 裾を折ってまち針などで仮止めする
まずは、決めた長さに合わせて裾を内側へ折ります。
折り代の幅をそろえながら、まち針で留めていきましょう。
この段階で裾のラインがそろっていると、その後も縫いやすくなります。
② 糸端を玉結びして折り代の内側から針を出す
針に糸を通し、糸の端に玉結びを作ります。
縫い始めは、玉結びが表側から見えないように、折り代の内側から針を出します。
糸の結び目を布の内側へ隠すイメージです。
③ 服の本体側の布をほんの少しだけすくう
次に、折り代のすぐ上にある服の本体側へ針を通します。
ここで大切なのは、表側の布をたくさんすくわないことです。
ほんの少しだけ、布の繊維をすくうようなイメージで針を通します。
表側に大きな縫い目が出ないようにするための大切なポイントです。
④ 折り代側に針を通して少し先へ進む
本体側の布を少しすくったら、今度は折り代側へ針を通します。
少し先へ進んだ位置から再び針を出し、また本体側の布を少しだけすくいます。
「本体側を少しすくう→折り代側へ戻る」
という流れを繰り返していきます。
⑤ 同じ間隔を意識しながら縫い進める
縫い進めるときは、針目の間隔を大きく変えないように意識しましょう。
完全に同じ間隔でなくても大丈夫です。
最初は少しゆっくりでも、一定のリズムで縫っていくと徐々にそろいやすくなります。
⑥ 数針縫ったら表側から縫い目を確認する
数針縫ったら、一度服を表側に返して確認してみましょう。
糸が大きく見えていなければ、そのまま続けて大丈夫です。
もし糸が目立つ場合は、本体側の布を少しすくいすぎている可能性があります。
早めに気づけば直しやすいので、こまめに確認するのがおすすめです。
⑦ 最後は目立たない位置で糸を始末する
一周縫い終わったら、縫い終わりの糸を始末します。
できるだけ折り代の内側など、表から見えにくい位置で糸を留めましょう。
最後に表側から全体を見て、裾のラインや縫い目を確認したら完成です。
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まつり縫いをきれいに仕上げるコツと失敗したときの直し方

まつり縫いは、ちょっとしたポイントを意識するだけで仕上がりが変わります。
ここでは、初心者の方が特につまずきやすいポイントをまとめます。
表側の布をすくいすぎない
一番意識したいのは、本体側の布をほんの少しだけすくうことです。
深く針を入れるほど、表側から糸が見えやすくなります。
最初は「これだけで大丈夫?」と思うくらい少なくても構いません。
数針縫って表側を確認しながら、自分が縫いやすい量を見つけていきましょう。
縫う間隔をできるだけそろえる
針目の間隔が大きくバラバラになると、縫いにくく感じることがあります。
きっちり測る必要はありませんが、
「だいたい同じくらい」
を意識するだけでも仕上がりが整いやすくなります。
糸を強く引っ張りすぎない
糸を引くときは、ぎゅっと強く締めすぎないようにしましょう。
糸が見えなくなるまで引っ張るのではなく、布が自然な状態になる程度で止めるのがポイントです。
力を入れず、ふんわりと糸を整える感覚で進めてみてください。
折り代がずれないよう少しずつ縫う
長い裾を一気に縫おうとすると、途中で折り代がずれてしまうことがあります。
まち針をすべて外してしまわず、縫う場所の少し手前まで残しながら進めるとわかりやすいです。
ときどき折り代の幅も確認しましょう。
表側から糸が目立つときの直し方
表側から糸が大きく見えている場合は、本体側の布をすくう量が多くなっていることがあります。
気になる部分だけ糸をほどいて、次はもう少し浅く布をすくって縫い直してみましょう。
全部を最初からやり直す必要はありません。
裾がつれたり波打ったりしたときの直し方
裾が少し縮んだように見えたり、波打つように見えたりするときは、糸を強く引きすぎている場合があります。
その部分を少しほどき、糸をゆったりした状態にして縫い直してみましょう。
縫ったあとに布が自然な形のままになっているくらいが目安です。
縫い目がゆるくなったときの直し方
縫った部分が大きく浮いている場合は、糸がゆるすぎることがあります。
気になる部分を少しだけ縫い直し、布に沿う程度に糸を整えましょう。
「強すぎず、ゆるすぎず」を意識するのがポイントです。
途中で糸が足りなくなったときのつなぎ方
裾を一周縫っていると、途中で糸が足りなくなることもあります。
その場合は、無理に短い糸で続けず、一度折り代の内側で糸を始末します。
そのあと、新しい糸で少し手前から縫い始めれば大丈夫です。
最初から最後まで1本の糸で縫い切る必要はありません。
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まつり縫いの種類と使い分け・よくある疑問

まつり縫いにはいくつか種類があります。
また、布によって縫いやすさも少し変わります。
最後に、よくある疑問とあわせて確認しておきましょう。
流しまつり|裾上げに使いやすい基本の縫い方
裾上げでよく使われるのが流しまつりです。
本体側の布を少しすくいながら、折り代側へ斜めに糸を渡すように縫っていきます。
今回紹介した裾上げの方法も、まず覚えておきたい基本的なまつり方です。
たてまつり|布端を縫い付けたいときに使う
たてまつりは、糸が布端に対して縦に並ぶような形で縫っていく方法です。
折った布端などを縫い付けるときに使われます。
流しまつりとは糸の進み方が少し違うので、用途によって使い分けます。
奥まつり|縫い目を目立たせにくい縫い方
奥まつりは、布端より少し奥側で縫っていく方法です。
折り代の内側で糸が見えにくくなるように縫っていくため、すっきりした仕上がりにしたい場合に使われます。
薄い布をまつり縫いするときのポイント
薄い布は、表側へ糸が出ると目立ちやすいことがあります。
本体側の布をすくう量を特に少なくし、数針ごとに表側を確認しながら進めるとわかりやすいです。
糸も布になじむ色を選んでおきましょう。
厚い布をまつり縫いするときのポイント
厚みのある布は、折り返すと裾にボリュームが出やすくなります。
一度にたくさんの布を針に通そうとせず、少しずつ進めると縫いやすくなります。
伸びる布をまつり縫いするときのポイント
伸びやすい布の場合は、縫いながら布を強く引っ張らないことがポイントです。
机などの上に自然に置いた状態で、少しずつ縫い進めてみましょう。
最初に数針だけ試して、仕上がりを確認しておくのもおすすめです。
まつり縫いの間隔はどのくらいがいい?
縫う間隔に「必ずこの幅」という決まりはありません。
布の厚みや裾の状態によっても変わるので、まずは同じくらいの間隔を意識することが大切です。
細かすぎると縫う回数が増え、大きすぎると縫い目がばらついて見えることがあります。
最初は数針縫って様子を見ながら調整してみてください。
糸は1本取りと2本取りのどちらがいい?
まつり縫いでは、1本取りで縫う方法がよく使われます。
糸が太くなりにくいため、表側の縫い目を目立たせにくいのが特徴です。
ただし、生地や使う糸によって仕上がりは変わるので、迷ったときは目立たない部分で試してみるとわかりやすいでしょう。
玉結びはどこに作れば目立ちにくい?
玉結びは、折り代の内側に隠すと表から見えにくくなります。
縫い始めるときに、折り代の内側から針を出すようにすると自然です。
縫い終わりも同じように、折り返した布の内側で糸を始末するとすっきり仕上がります。
コの字とじとはどう違う?
コの字とじは、2枚の布を縫い合わせるときなどに使われる方法です。
糸を交互に布へ通していくと、縫い目がコの字のような形になります。
まつり縫いは裾の折り返しを固定するために使われることが多いため、目的が少し違います。
ミシンでもまつり縫いはできる?
ミシンによっては、まつり縫いに近い仕上がりになる縫い方が用意されているものもあります。
ただ、少しだけ裾上げしたいときや、ミシンを出さずに作業したいときは、手縫いでも十分進められます。
自分が作業しやすい方法を選んでみてください。
裾上げテープと手縫いはどう使い分ける?
裾上げには、手縫い以外に裾上げテープを使う方法もあります。
手縫いは、自分で少しずつ位置を確認しながら調整しやすいのが特徴です。
一方で、針と糸を使わずに仕上げたい場合は、衣類に合った裾上げテープを選ぶ方法もあります。
どちらがよいかは、服の素材や仕上がりの好みに合わせて選ぶとよいでしょう。
厚手のズボンもまつり縫いで裾上げできる?
厚手のズボンでも、手縫いで裾上げできるものがあります。
ただし、生地が厚くなるほど針を通すときに少し力が必要になり、折り返した部分も厚くなります。
最初に裾を折ってみて、どのくらいの厚みになるのかを確認してから縫い始めるとイメージしやすいでしょう。
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まとめ|まつり縫いは少しずつ縫って表側を確認するのがコツ

まつり縫いは、表側に縫い目を目立たせにくいので、ズボンやスカートなどの裾上げに使いやすい手縫い方法です。
初めて挑戦するときは少し難しそうに感じるかもしれませんが、
・裾の長さを決めて仮止めする
・折り代の内側から針を出す
・表側の布をほんの少しだけすくう
・糸を強く引っ張りすぎない
・数針ごとに表側を確認する
というポイントを意識すると進めやすくなります。
最初から完璧に縫おうとしなくても大丈夫です。
まずは数針だけ縫って、表側から確認してみましょう。
少しずつ感覚をつかんでいけば、手縫いでもきれいな裾上げを目指せますよ。
